ヒト・モノ・コト

志賀純平さん

/アーティスト

志賀純平さん

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志賀さんのライブを観たのは、このコーナーで以前レポートしたイベント「ハッピーマリーナマルシェ(https://www.newmarinalife.com/column/detail/135)」でした。三井アウトレットモール 横浜ベイサイトのセントラルコートにあるステージに、「志賀純平と愉快ななかまたち(ふる☆ぼっこ)」として出演。ステージ前に集まっていたのは買い物を楽しんだお客様や子どもたち……つまり初見の人ばかりでしたが、志賀さんの優しく、どこか切ない歌声とレベルの高い演奏が、観る人たちを一瞬で魅了しました。

有名な曲のカバーソングだけでなく、オリジナルソングもたくさんあります。ふだん、どんな活動をしているのか気になって志賀さんにインタビューを申し込むと、快諾してくれました。

「小さい頃から歌うことが好きで、よくお風呂に入りながら歌っていました」と話し始めた志賀さん。歌っていたときと同じ印象の、優しく穏やかな語り口調です。中学生の頃にアコースティックギターを始め、金沢文庫駅の駅前で路上パフォーマンスをしたことも。高校卒業後は音楽の専門学校に進み、プロへの道を目指します。社会人になってからも働きながら音楽活動を続けていましたが、結婚、子どもができたことを機に一時中断。再開したのは実に約10年後、2年前のことだったそうです。

音楽活動を再開するきっかけになったのは、思いがけないことでした。
「自宅に回ってきた回覧板に、自治会周年行事での出演者募集告知が載っていたんです。久しぶりに人前で歌ってみたいな、と思って電話してみると、回覧板が回ってきた時点で既に応募期限が過ぎていました。しかし担当者の人が音楽好きな方で『地域でのイベントは定期的に開催しているので、ぜひ次回、出演してください』と声をかけてもらったんです。そこから、自治会のイベントで歌と演奏を披露するようになりました」

本格的な音楽活動を中断していている間も歌うことは続けていて、音楽への情熱が消えたわけではありませんでした。ギターを弾くのは久しぶりでしたが、“意外にも指は覚えていた”と語ります。

湘南八景自治会が運営するコミュニティサロン「ほっこり」でギターの弾き語りコンサートを開催すると、多くの人が集まってくれました。
「年配の方が多かったのですが、皆さん、とても喜んでくださって。感動して泣いてくれた方までいて、逆に僕が元気をもらいました。音楽は人の心を動かすものであることを改めて実感し、より活動の幅を広げていきたい、と思うようになったのです」

その出来事をきっかけとして老人ホームや地域ケアプラザなどを訪問し、ボランティアで生の音楽を届ける活動を始めます。「ハッピーマリーナマルシェ」に出演したのは、主宰者である竹岡 望さんを知人に紹介してもらったことから。バンドメンバーは幼なじみの二人(とその同級生)で、十数年ぶりの活動再開とは思えないほど息がぴったり合っていました。
「皆、久しぶりの演奏だったので以前よりも上手くなっているはずはないのですが、それぞれが人生を重ねてきたからこそのグルーブ感みたいなものがあって面白かったです(笑)」

現在ではさらに活動を本格化させ、オリジナルソングの販売も開始。恋愛での出会いや別れを歌った曲が多いオリジナルソングは、自身の体験をもとに脚色したものとのこと。ボランティア以外に、カフェやバー、イベントなど、報酬を得ての音楽活動も新たにスタートさせました。

また地域で活動するうち、マンドリン奏者やウクレレ奏者、ダンサー、お笑いコンビなど、さまざまな人とのつながりが増えたそう。今年5月には金沢区内でツーデイズの自主企画イベント開催も予定されています。

志賀さんにとって、今はまさに人生の再スタート。これからの活躍が楽しみです!

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