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COOK & DINE HAYAMA「鉄鍋 超入門講座」

/三井アウトレットパーク 横浜ベイサイドで開かれたイベント

COOK & DINE HAYAMA「鉄鍋 超入門講座」

/三井アウトレットパーク 横浜ベイサイドで開かれたイベント

鉄製のフライパンや鍋で調理すると、いつもの料理が美味しくなる……という話を聞いたことはありませんか?
でも鉄製調理器具は焦げやすい、手入れが面倒というイメージから、敬遠している人も少なくなさそうです。今回はそんな鉄鍋のイメージを覆してくれるイベントに参加してきました。三井アウトレットパーク 横浜ベイサイド内「COOK & DINE HAYAMA(クック・アンド・ダイン ハヤマ)」で開かれた、「鉄鍋 超入門講座」です。

「COOK & DINE HAYAMA」は鉄フライパンや鉄鍋、こだわり調理器具などの専門店。代表兼店長の山口壮一さんは鉄鍋の魅力に取りつかれて脱サラし、三浦郡葉山町に自らのショップを構えるまでに至った情熱家です。葉山が本店で三井アウトレットパーク 横浜ベイサイド店が2号店。昨年度、施設内の優秀店舗に送る「TOP OF BAYSIDE」でグッズ&バラエティ・サービス部門の優秀賞にも選ばれました。

 
▲「COOK & DINE HAYAMA」代表で“鉄鍋伝道師”の異名をもつ山口壮一さん

さて、イベントはアルミ製フライパンと、鉄製フライパンの素材がもつ特徴の違いなどを山口店長が簡単に説明した後、さっそく実演が始まりました。まずは朝ご飯の定番、ソーセージと目玉焼きです。

ソーセージはどこのスーパーでも売っている、ごく普通の商品。味の違いを明らかにするため、敢えて一般的なソーセージを選んでいるそうです。鉄製フライパンにフタをして焼き上げますが、調理法に特別な点は見当たりません。皮の表面がパンパンに張ってきたタイミングで、いざ実食。噛むとパリッと弾ける食感が、いつものソーセージとは明らかに違います! 

よく火を入れても皮が破れないのは、鉄製フライパンの特性とのこと。アルミ製フライパンは表面の温度がすぐ高温になる一方で冷めやすい、という性質を持っているのに対して、ある程度厚みのある鉄製フライパンは温めるのに時間がかかる反面、冷めにくい……つまり火の入り方が穏やかになる性質があるのです。

 
▲「COOK & DINE HAYAMA」には鉄フライパン「AOM」シリーズなど、オリジナルの調理器具も数多く手がけています

続いて目玉焼きも試食してみます。卵のように焼くとくっついてしまいやすい食材の場合は、油から少し煙が上がるくらい、フライパンをよく熱してから食材を入れるのがポイント。鉄フライパンで食材を焦がしてしまう理由のほとんどが、加熱不足なのだそうです。また目玉焼きは途中で水を入れるのが定番の作り方ですが、山口店長はフタをするだけで水は入れません。卵に含まれている水分だけで十分と言います。

こちらも上記の点以外、特別なことはしていないように見えました。果たして味に違いはあるのでしょうか? おおっ、白身の表側がぷりっ、裏側がぱりっとした感触、とろっとした黄身の具合など、いつもの目玉焼きとまるで違います! 正直、最初は「ソーセージや目玉焼きなんて、どう作っても同じなのでは?」と半信半疑だっただけに、この違いには驚かされました。

 
▲こちらは「南部鉄器(岩鋳) プロ・アルテ・グリルパン」で焼き上げられているアスパラガス

山口店長による鉄鍋デモンストレーションはまだまだ続きます。南部鉄器のグリルパンで焼かれたアスパラガスやズッキーニ、椎茸などの食材はとても香ばしく、野趣溢れる味わいに。グリルパンに刻まれた溝の間から立ち上がる煙が食材を包み、香ばしく仕上げてくれるのだそうです。野菜が苦手、と言っていた参加者のお子さんも「これなら食べられる!」と美味しそうに頬張っていました。最後には鶏手羽中のグリルまで提供され、30分という時間とは思えない凝縮された内容となりました。

 
▲素材の味わいを引き出す調理方法なので、塩とオリーブオイルをかけるだけで十分!

鉄の特性を熟知した上で料理すると鉄製フライパンでも決して焦げ付かず、いつもの食材でも味がまったく変わることを実感。「どの料理でも完璧にこなせる」調理器具は存在せず、調理内容に合わせて最適な器具を使い分けることが大切、と山口店長は言います。

鉄製調理器具を使用した後はタワシなどで水洗いした後、水分をよく飛ばしてから薄く油を塗っておけばOK。大した手間ではありません。鉄は使い込むほどに表面が馴染んで使いやすくなり、手入れ次第で半永久的に使える、という優れた特性も備えています。モノを大切に使う、という点でも有利。料理の腕がレベルアップすること、料理するのが今までよりも好きになること間違いなしのイベントでした。

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