ヒト・モノ・コト

清水正美さん

/ヨコハマママナビ主宰

清水正美さん

/ヨコハマママナビ主宰

自分が暮らしている地域以外のことは、あまり知らないもの。横浜市南区で生まれ育った清水さんは、出産を機に横浜市金沢区へと引っ越してきました。引っ越し先として横浜市内のいろいろな地域が候補になりましたが、ご夫婦共通の友人が住んでいて、住環境としても暮らしやすそうだな、と思ったのが金沢区を選んだ理由です。

しかし引っ越し後に、地域のことでちょっと意外な事実を知りました。
「私自身、小さなときから子ども会での活動を楽しみにしていて、子どもが生まれてからも今度は親として参加できる、と喜んでいました。ところが、引っ越し先の地域では子どもが少なくなったこと、また親の負担が大きくなっていたことを理由に、子ども会が廃止されていたのです。どの地域にも当たり前に存在するものだと思っていたので驚きました」と清水さん。

地域で暮らす先輩方の中には、復活させなよ、と言ってくれる人もいましたが、子ども会をなくしたのにも事情があったはず。それを復活させるには、相当な決心と勇気が必要になります。そこで、子ども会という体裁を取らなくても、まずは自分がやってみたいことを地域でやってみよう! と発想を切り替えました。地域の人たちが集うコミュニティサロン「ジュピのえんがわ」で、ハロウィンパーティーを開くことにしたのです。ハロウィンと言えば、子ども達が仮装して主役になれる楽しいイベント。大人もお菓子をあげる側として参加できる、コミュニティづくりにはもってこいの企画でした。清水さんはそのイベント開催をきっかけに「ヨコハマママナビ」を立ち上げ、地域のみんなが参加できる場づくりに取り組み始めます。

横須賀に暮らす知人が「ヨコスカママナビ」という子育て支援活動を以前から展開しており、「ヨコハマママナビ」設立を後押ししてくれました。

「最初はいち参加者として『ヨコスカママナビ』のフリーマーケットなどを楽しんでいたのですが、こうした企画を地元でもやりたい、と主宰者に相談したところ、ぜひ! と応援してもらえました。団体名は『カナザワママナビ』としても良かったのですが、今後、横浜全域に活動が広がったらいいな、という思いを込めて『ヨコハマママナビ』としています」

フリーマーケットの開催場所を探す中で、以前、当コーナーでも紹介した並木ラボを運営していた横浜市立大学の三輪先生、中西先生たちとも出会います。子ども達が楽しめるイベントを企画するうち、周辺の大人たちにも繋がりが生まれていきました。

「ヨコハマママナビ」では自分たちがイベントを主催するだけでなく、子育て世帯が知りたいと思うイベントなどの情報をSNS等で広く発信しています。現在は緊急事態宣言下でイベントの開催頻度は縮小していますが、来年度は新たに清掃活動も始めたい、フリーマーケットも再開したい、と意欲的。かつて清水さんは「こうした活動が仕事になったら素敵だな」と考えていた時期もありましたが、現在は「あまりハードルを上げすぎると活動が長続きしない。それなら自分のやりたいことを、自分のペースで続けよう!」という考えに変わっています。

仕事、ふたりのお子様の子育てしながら、地域につながりを育む活動を続ける清水さん。等身大、自然体なところが「私にもできそう! 参加してみたい!」と多くの世代から共感を得ている理由と感じました。

ヨコハマママナビ(金沢区)Facebook

ヨコハマママナビ(金沢区)Instagram

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