ヒト・モノ・コト

川村てつや

/横浜バーベキュー協会会長

川村てつや

/横浜バーベキュー協会会長

夏のレジャー、河原や山でのアウトドア遊びやキャンプで欠かせない料理といえば……バーベキュー! 今回紹介する川村てつやさんはバーベキュー道を究めんとし、それを仕事にまでしてしまった人物です。

あるイベントで自分がお肉を焼いて提供する係を担当し、子どもたちが喜んで食べる姿を見て、「バーベキューの素晴らしさに目覚めた!」という川村さん。その日から、肉をより美味しく、安全に焼く技術を極める旅が始まりました。

バーベキューといえば遊びのひとつ、と普通の人は思っていますが、実は「日本バーベキュー協会」という組織があり、啓蒙活動やインストラクターの認定試験、コンペティションなどが行われています。川村さんは上級インストラクターの認定を受け、2016年には横浜支部となる「横浜バーベキュー協会」を設立。さらにバーベキューを専業とする合同会社も立ち上げました。

「諸先輩方と比べるとこの世界に入ってからの日は当時まだ浅かったのですが、横浜に日本バーベキュー協会の支部がない、という話を聞き、すぐに設立の準備を始めました。野外焼肉ではない、本場のバーベキューとはどういうものかを横浜の人に伝えたかったのです」と語る川村さん。行動力は烈火のごとく、肉の火加減は繊細に……が川村さんのスタイルです。

横浜バーベキュー協会では現在、横浜市金沢区の南部市場内にある「NANBU BBQ PARK」にインストラクターを派遣。市場で買った食材をその場で焼いて食べられる、この施設は大人気になりました。また海を望めるバーベキュー施設「シーサイドバーベキュー京急観音崎」をプロデュースするなど、ビジネスとしても順調に成長を続けています。

一方で自身の研鑽も忘れません。バーベキューを競技化するための国際的組織、SCA(Steak Cook Association)のアジア支部が開催するステーキコンテストに出場し、2019年と2020年の2年連続で3位に入賞。コンテスト公認ジャッジの資格も得ました。ところで、「バーベキューのコンテスト」とは、一体何を競い合うのでしょうか?

「SCAのコンテストで使われる肉はワンポンドのビーフステーキ(リブアイロール)に限定され、焼き加減はミディアムが最良、それ以外は失敗とされてしまいます。ジャッジでは焼け具合がきちんとミディアムの状態になっているか、美しい焼き目が付いているか、味などに加え、『生肉に触れた手で調理後の食材や食器を触っていないか』といった衛生管理も評価。プロが数多く出場している大会ですから、上位に入るのはとても難しいんです」

バーベキューは経験を重ねるほど、さらに広がっていく奥深さがある……と語る川村さん。まさにバーベキューに魅せられた人生! 彼の探究心は留まるところを知らないようでした。

■NANBU BBQ PARKのサイト

■シーサイドバーベキュー京急観音崎のサイト

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